バナー広告とは

バナー広告とは、ウェブサイトやSNSの画面上に、主に横長の長方形の形で表示される広告である。ユーザーが広告部分をクリックすると、広告主のホームページにアクセスし、詳しい商品情報などが見られる。

仲介する専門代理店(レップ)は広告主から広告料を受け取り、その一部をサイトを運営する企業に掲載料として支払う。

「露出保証型」と「クリック保証型」

バナー広告の料金体系には、表示回数で決まる「露出保証型」と、利用者のクリック回数に基づく「クリック保証型」に大別された。

サイバーエージェントが料金値上げ

バナー広告の専門代理店(レップ)として台頭した「サイバーエージェント」(東京・港)は1999年7月、クリック保証型の料金を引き上げた。バリュークリックジャパン(東京・文京)も1999年9月にそれぞれクリック保証型の費用を値上げした。

サイバーエージェントはさらに10月にも一部改定し、現在の1クリック当たり単価は70~90円となった。

メディアへの広告掲載料を引き上げ

クリック保証型は利用者のアクセス回数が確保されることで広告主の人気を呼んでいた。両社ともよりよい掲載サイトを確保するため、サイト運営主体(メディア)に支払う広告掲載料を上げたことも広告料金引き上げの一因になった。

検索サイト「goo」向け広告のダブルクリック

アクセス数の多い人気サイトの広告料金も上昇傾向にあった。検索サイト「goo」向けの広告を手掛けるダブルクリック(東京・港)は、同サイトのトップページの広告料金を1999年6月に一週間180万円から200万円に引き上げた。

ヤフー向け広告

一方、不特定多数の利用者を対象に、大量のバナーを掲載するタイプの単価は逆に下落した。

検索サイト「ヤフー」向けの広告を仲介するサイバー・コミュニケーションズ(東京・中央)は10月以降、同サイトのページに不規則に掲載する露出保証型の料金メニューを拡充した。

長期契約で割安に

ヤフージャパンの広告は従来、掲載期間が1ヵ月だけだった。だが、3ヵ月~1年の長期契約を新設した。

長期契約では露出一回当たりの単価が掲載回数(3000万回から10億回)により35~48銭に設定した。期間1ヵ月の単価(50~80銭)より割安になった。

食品メーカーのようにブランド名を露出させることに主眼を置く広告主を見据えた戦略だった。

ダブルクリック

またダブルクリックも、広告主が掲載サイトを指定できず、掲載期間も1ヵ月に限定されている代わりに露出一回当たりの単価を1~1.25円(従来メニューは1.5~5.5円)に抑えた新料金体系を打ち出した。

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